摩擦圧接加工とは?
摩擦圧接工法とは2つの金属を接触させ、高速回転による摩擦を行い、摩擦面に圧力を加えて局部的に熱を発生させます。
素材が溶解する直前で強力な加圧を行い、回転を停止させることで2つの金属が溶融一体化する工法のことです。
摩擦圧接は異種材料の接合が可能であり、接合部の強靭化、コストダウン、環境負荷低減などに貢献する技術です。
インコネル・ハステロイなど高価な素材とSUS材との組合せ、切削量の多い製品等はコストダウンされてはいかがでしょうか?
摩擦圧接工法とは2つの金属を接触させ、高速回転による摩擦を行い、摩擦面に圧力を加えて局部的に熱を発生させます。
素材が溶解する直前で強力な加圧を行い、回転を停止させることで2つの金属が溶融一体化する工法のことです。
摩擦圧接された接合面は、溶接とは違い、母材と同等以上の強度を得ることが出来ます。
太径から細径の加工等、従来太い材料から削り出しで製作している製品を太径と細径を別々に製作し、圧接加工することで材料費を大幅に抑えます。
また加工時間を短縮することにより大幅なコストダウンが見込めます。
インコネル・ハステロイ等レアメタル材とSUS304・SUS316等の接合が可能です。重要部分のみレアメタルを使用し、それ以外の部分をSUS等で接合することで、材料費を大幅に削減することが可能です。
規格のボルトと切削品といった組み合わせも可能ですので、まずはご相談下さい。
摩擦圧接加工は摩擦熱以外の熱源を必要としません。
また、接合の際にフラックス等は一切使用しないため、クリーンで自然環境にやさしい接合法です。
1. SUS丸棒
2. SUS-SUS溶接
3. SUS-SUS圧接 ※バリ付き
4. SUS-ハステロイ圧接 ※バリ付き
5. SUS-SUS圧接 ※バリ無し
6. SUS-ハステロイ圧接 ※バリ無し
1. 丸棒 φ10x300L 溶接・圧接無し 素材丸棒
2. 丸棒 φ10x120L-φ10x180L 溶接加工品
3. 丸棒 φ10x120L-φ10x180L 圧接加工品※バリ付き
4. 丸棒 φ10x120L-φ10x180L 圧接加工品※バリ無し
5. 丸棒 ハステロイφ10x120L-SUSφ10x180L 異材圧接加工品※バリ付き
6. 丸棒 ハステロイφ10x120L-SUS304φ10x180L 異材圧接加工品※バリ無し
No. | 素材 | 引張強さ kN | ストローク mm |
1 | 丸棒 φ10x300L 素材丸棒 | 65.5 | 32.8 |
2 | 丸棒 φ10x120L-φ10x180L 溶接加工品 | 29.0 | 3.6 |
3 | 丸棒 φ10x120L-φ10x180L 圧接加工品※バリ付き | 65.2 | 36.4 |
4 | 丸棒 φ10x120L-φ10x180L 圧接加工品※バリ無し | 58.5 | 38.8 |
5 | 丸棒 ハステロイφ10x120L-SUSφ10x180L 異材圧接加工品※バリ付き | 60.9 | 53.1 |
6 | 丸棒 ハステロイφ10x120L-SUS304φ10x180L 異材圧接加工品※バリ無し | 60.2 | 47.6 |
1. SUS304同士を圧接した丸棒を引っ張ったところ、圧接したままの状態では接続部ではなく素材が破断した。
圧接のバリを除去したところ、破断面は接続部であったが、その強度は素材に匹敵しており、圧接加工による著しい強度低下は見られなかった。
これにより、従来太径→細径に加工していた製品を太い部分、細い部分に分けて加工し、圧接加工で接続することにより、大幅な材料費削減の可能性が見込める。
2. 溶接品と圧接品を比較したところ、その強度にはっきりとした違いが見られた。
溶接加工はあっという間に破断したが、圧接加工は素材強度と同等まで破断していない。
これにより、本来溶接にしたいが強度が不安な個所に圧接加工で対応することが可能になる。
3. 材料が高価なハステロイとSUS304を圧接したところ、圧接部で破断した。
しかし、その強度はSUS304素材に匹敵しており、異材でも著しい強度低下は見られなかった。
これにより、本当に必要な部分だけハステロイを使用し、他の部分はSUSにすることで大幅なコストダウンの可能性があると考えられます。
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